〜竜宮退魔伝〜 作 ソード

〜竜宮退魔伝〜1
 
動物と人影が相対していた。「ふむ」 いや、動物と呼ぶには少々厳しいかもしれない。明らかに、そいつは異形だった。「魔物、いや、この地方ではマジムン、とやらでしたかな」 牛のような、しかし、角が四本あり尚且つ四本足であるにもかかわらずあまりにも巨大。二メートルを超える巨体を持つそいつ異形。 その異形と相対するのは、はねっ毛の銀髪で、目が狐のように細く、サングラスをかけた軽薄な雰囲気を持つ男。

〜竜宮退魔伝〜2

 どこまでも広がる青い空と、あまりにも美しく、言葉では言い表せないような海。 ここは、竜空島。沖縄県にある特殊な島群の一つ。 そこにいるのは、「海だわー!」 金髪の女性、アリスヴェールと、「あの……遊んでていいんですか?」 栗色の髪の少女、紗雪。 二人とも水着に着替えている。アリスヴェールは大胆な白ビキニ。

〜竜宮退魔伝〜3

 マジムンを倒し合流したあと、四人はジョーカーに連れられてURASIMA本社の眼前へと着ていた。「意外に小さいのね?」 三階建ての小さなビルだった。全国の電力のうち四十パーセントを荷う企業にしては小さい。「まぁ、見た目的にはそうでっしゃろな」 ジョーカーに連れられて四人は中に入る。すると、出迎えたのは白髪の女性だった。
「都築さんご一行ですね? お待ちしてました」